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納言・薄幸さん「お酒×お笑い」エピソード 尼神インター・渚さんの励ましに泣いた過去

「お笑い第七世代」と呼ばれる若手芸人の中で、男女コンビの筆頭といえば「納言」ではないでしょうか。とくにボケ担当・薄幸(すすき みゆき)さんは、漫才中に「タバコを吸うしぐさで街をディスる」という芸風が話題となり、革ジャン姿の“やさぐれキャラ”で瞬く間に人気芸人の仲間入りを果たしました。

そんな幸さんは、大のお酒好きとして知られています。「いかに安く酔えるか」をテーマに宅飲みしているとのことですが、味や飲み方にもこだわりはあるのでしょうか。尼神インターの渚さんとのエピソード、現在のキャラが誕生したきっかけなど、「お酒×お笑い」にまつわるお話を含め、じっくり語ってもらいました。

制作:すずきあきら+朝日新聞デジタルスタジオ
撮影:栃久保誠

白ビールは「女性芸人」。第三のビールでも生ビールっぽいのが好き

──いつもはどんな順番で飲み始めるんですか?

薄めのヤツからいきます。あっ、アルコール度数じゃなくて、味の話ですよ。最初に濃いのからいっちゃうと、あとで飲むのが薄く感じちゃうので(笑)。ってなると、これが一番薄いかなぁ~(と、缶を開けてグラスに注ぐ)。

──1杯目はフルーティーで軽い飲み口の白ビール(厳密には、白ビールっぽい第三のビール)ですね。幸さんの“やさぐれキャラ”を考えると、ちょっと意外に感じました。

(ゴクッと飲んでから)うわっ、うまい! たしかに、こういうのってビールの苦味が苦手な人でも飲みやすいお酒ですもんね。ただあたしの場合、「生ビールっぽい感じ」がして好きなんですよ。そのうえ、値段も安いし。

──生ビールっぽくて、かつ安いところが気に入っていると。ちなみに白ビールの味から連想される芸人さんはいますか?

誰だろうな……、けど女芸人のイメージですよね。あ、ハルカラかな! なんか、かわいらしくて、出演料もたぶん安いでしょうから(笑)。女子っぽい感じとコスパのよさのイメージですね。

「演技の才能がゼロ」と言われて女優を諦めた

──もともと幸さんは子役出身なんですよね。当時から「大人になっても芸能界にいたい」と思っていましたか?

そりゃもう、「女優で売れる」つもりで入ってますからね。ただ、6年目ぐらいの時に、当時の演技の講師から「100人に1人、演技の才能がゼロで生まれる子どもがいる。それがお前だ」って言われて(笑)。残念ながら、どんなに頑張っても無理らしいです。ずっと気づかなかったんですけど、それで諦めました。

──その言葉はショックが大きかったでしょうね……。子役時代から大人に囲まれていたと思うのですが、それって今も影響があったりしますか?

恋愛観には影響しているかも。ずっと10歳以上離れたおじさんとばっかり付き合ってますし、今もおじさん芸人と飲むのが大好きなんで。昨日も、わらふぢなるおの二人と一緒だったし、トム・ブラウンの布川(ひろき)さんとかとも、しょっちゅう飲みに行ってます。

おじさんはおごってくれるのもあるし(笑)。面白くない話でもなんでも、ニコニコしながら話を聞いてくれる。娘みたいに扱ってくれるのが心地いいんですよね。22歳ぐらいの時にずんのやすさんとデートしたんですけど、こっち的にはぜんぜんアリでした。本当に優しいんですよぉ~!

やすさんはデートのことを隠したそうにしてたけど、いつかどこかの番組で言ってやろうと企んでたんです。やっと3月に放送された『お笑い向上委員会』で言えたのでスッキリしました。

「気にしなくてええよ」尼神インター・渚に救われた過去

──女性芸人の先輩だと、尼神インターの渚さんともよく飲んでいるそうですね。

渚さんは事務所も違うのにかわいがってくれますね。『ダウンタウンDX』で初めて共演したんですけど、そこで連絡先を交換したわけじゃなくて。その後、インディアンスのきむさんから「渚さんが飲みたがってるから行ったれや。オレは行かんけどな」みたいな電話があったんです。

その日、ちょうどインディアンスの田渕(章裕)さんと飲む約束をしていたので、渚さんのいるお店に二人で向かって。そしたら、もう渚さん一人で飲んでる状態だったんです。それって、あたしが田渕さん連れていかなかったら、サシで飲むつもりだったってことじゃないですか。それがめちゃめちゃ嬉しかった。

──ちなみに、渚さんとの飲みの席で忘れられないエピソードはありますか?

それでいうと、『お笑い向上委員会』の一発目の収録後ですね。初収録はお兄さん方ばっかりでぜんぜんしゃべれなくて、本当に芸人辞めようかってくらい落ち込みました。たぶん本当に一回、死んだんだと思うんですけど、帰りのタクシーで線香の匂いがしたんですよ(笑)。

そんな時に渚さんからお誘いがあって。お店に向かったら、相席スタートの(山﨑)ケイさんと二人で飲んでたんです。そこでさっき言った失敗の話をしたら、「本当に気にしなくてええよ」みたいな感じで、ずっと励ましてくださって。ありがたくて、あたしもちょっと泣いて。なんとか生き返りましたね。

“やさぐれキャラ”はネタありきで誕生した

──二杯目はいわゆる発泡酒ですが、メーカーによって味が違ったりするものなんでしょうか?

(発泡酒を飲みつつ)ぜんぜん違いますね。酸味があったりするのも人気なんですけど、あたしは生ビールに近くて濃いほうが好きです。

──やっぱり濃い味わいが好きなんですね。その味わいを芸人さんにたとえるなら?

う~ん、あたしが好きなのは糖質0なんですよ。なんか、健康そうじゃないですか。そうすると、健康的な若手だから……あ、ワタリ119ですね!今年の「R-1ぐらんぷり」とか、ちゃんとしたネタを披露してて、逆にちょっと気持ち悪くなかったですか? あの人ってヘタレっぽく見せてるけど、実はできるタイプなんですよ。

──たしかに、大御所さんとのカラミも絶妙ですもんね! 一方の幸さんは “やさぐれキャラ”が定着していますが、コンビ結成当初から変わってないんですか?

もともとあたしって、めちゃめちゃしゃべるツッコミで。コンビを始めてすぐは、ぜんぜんこんな感じじゃなかったんですよ。どちらかというと、ネタにキャラが寄っていった感じですね。

最初につくったネタが「風俗のスカウトを受ける」みたいな設定で。二人でネタを考えてるときに、安部(紀克)から「なんか困ったことある?」って聞かれて「あ、風俗のスカウトよく受ける」みたいなやり取りで生まれたネタだったんです。実際にネタにして出してみたら「あたし、ちょっとタバコ吸うわ」ってところでけっこうウケたんですよ。それからずっとやるようになって、キャラもそっちに寄っていったというか。

「街をディスる」ネタも、最初のうちは「○○といえばこんなイメージだな」みたいに設定から考えていきましたけど、今はそういうの関係なくいろんな街にとにかくコメントしてますよね(笑)。この街の文句を言ったと思ったら、すぐまた別の街の文句を言ってるみたいな。

一応、補足しておくと、あたしはディスってるつもりはなくて、笑ってもらえるような街のガイドブックを紹介するつもりで考えてます。さすがに、プライベートでタバコ吸いながら街の悪口言ったりしないですから(笑)。

相方とは「恋バナ」でサシ飲み。あたしは一人で売れていきたい

──それはもう本当に変な人ですもんね(笑)。ツイッターを見ていると、相方の安部紀克さんともけっこう飲みに行かれてますよね?

仕事で地方とか行って、友だちがいなかったら二人で飲んだりもします。なんの話してるかな……。最近だと、安部が元乃木坂46の生駒里奈さんに本気で恋をしてるんですよ。ある番組で共演してから気になってるみたいで(笑)。

だから、恋バナですね。「生駒さんとどうしたら付き合えるか」みたいな作戦会議をしてます。連絡先も知らないので、次に番組で一緒になったら飲みに誘おうとか。あたしはバカにしながら聞いてますけどね、ハハハ!

──やり取りがコンビとは思えない(笑)。「今後の方向性を話し合う」みたいなマジメな話はないんですか?

マネージャーがちゃんと安部のダメなところを怒ってくれるので、あんまり真剣な話はしないですね。あたしは一人で売れていこうと思ってるし(笑)。最近は、安部もちょっと変だってイジられたりするから「もっとバレろ!」って感じです。そしたら、コンビで呼んでもらえそうじゃないですか。

納言・薄幸(すすき・みゆき) 1993年1月24日千葉県柏市出身。趣味は飲酒・タバコ。特技は効き発泡酒。2017年1月に安部紀克と「納言」を結成。2019年5月に『有田ジェネレーション』のレギュラーを獲得して注目を集める。その後、『アメトーーク!』『有吉の壁』など、さまざまなバラエティ番組に出演。2020年4月からTBSラジオで冠番組『納言のイチナナゴン!~17Liveでおいしゃーす~』がスタート。活躍の場を広げている。太田プロダクション所属。
すずきあきら フリーランスの編集/ライター。元バンドマン、放送作家くずれ。エンタメ全般が好き。特にお笑い芸人をリスペクトしている。個人サイト「不滅のライティング・ブルース」更新中。http://s-akira.jp/

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